貿易構造を知る

マレーシアの貿易はまず隣国のシンガポールとの関係を抜きにとして考えられない。政治的には衝突することも多い両国だが、経済的な面では非常に密接な関わりを持っており、長い間マレーシア貿易の最大の相手国となってきた。この結びつきはこれからも不変だろうが、一方では中国の存在感が増してきている。輸出相手としては現在でもシンガポールが1位となっているが、輸入ではついに中国が逆転。最大の貿易相手国となった。また、中国からの輸入の増加は輸入そのものの増加ももたらしており、長年輸出における外貨の獲得が経済の重要な柱となってきたマレーシア経済への影響や産業構造の変化も予想される。

 

マレーシア貿易におけるおもな輸出品目を見てみよう。データは2011年。もっとも多くを占めているのが機械類で約850億ドル。ついでパーム油が約174億ドル。さらに液化天然ガスが約163億ドル、石油製品が約112億ドル、原油が約107億ドルとなっている。80年代以降の工業化による機械類の増加と、それ以前からのマレーシア経済の主流だった天然資源の両方が含まれているのがマレーシア貿易のポイントとなるだろう。

 

日本との関係を重視

日本との貿易関係も見てみよう。長年日本はマレーシアにとってシンガポールに次ぐ重要な貿易相手国となってきた。中国の台頭によって貿易相手国としては3位となったが、その重要性は揺らいでいない。日本、マレーシア、両方にとっても。とくに日本にとっては資源の輸入相手として重要な意味を持っている。その象徴が天然ガス。火力発電の重要な原料となる天然ガス、その輸入量の約2割をマレーシアに頼っている。これはオーストラリアの約19%、インドネシアの約18%を上回る国別トップの数字だ。また、マレーシアからの輸入全体においても液化天然ガスが約4割を占めている。

 

日本企業の進出も目覚ましい。かつては日本の経済援助による関係が深かったが、現在では日本企業の進出、投資による対等な経済関係が築かれている。2006年には「日・マレーシア経済連携協定」も結ばれている。この関係は今後さらに深くなっていくことは間違いないだろう。